神様

神様は、目に見えないところから人を見守り、道を示す存在として読まれてきた。日本では山にも海にも、台所にもトイレにも神がいて、八百万の神と呼ばれる。夢に神様が出てくるのは、夢占いでは最上の吉夢のひとつで、自分の願いや迷いに大きな後ろ盾がついている知らせ。古事記の時代から、神は夢を通って人に言葉を届けてきた。
神様の夢
神様の夢が表すのは、守護、導き、願いの成就、そして自分の中にある直感や良心。姿がはっきり見えなくても、夢の中で「神様だ」と分かったなら、この読みに入る。
読み分けの鍵は、神様が何をしていたか、何を言ったか。言葉や渡されたものを覚えているなら、それがそのまま夢の中身になる。何も言わずにそこにいただけなら、今の自分がそのまま見守られている知らせ。
神様のお告げを聞く夢
夢で神様の声を聞いたなら、目覚めてすぐに書き留めておく。夢占いでは、お告げの言葉はその場で意味が分からなくても、しばらくして出来事と重なったときに分かるものとされる。言葉が厳しかったなら、それは罰ではなく、先へ進む前に直しておくところを教えている。夢のお告げで刀を授かった話は、古事記にもある(下の「日本の縁起」)。
神様が光として現れる夢
姿は見えず、光だけが差していた夢。神様の夢のなかでも、とりわけ清らかな夢とされる。金色の光なら、実りと金運の知らせ。白い光なら、迷いや疲れが祓われる時期。光に包まれて温かかったなら、守られている実感がこれから現実でも増えていく。→ 金色、白
神様と話す・神様に会う夢
神様と向き合って話していた夢は、自分の直感と深いところで話が通じている状態。相談ごとをしていたなら、その件は近いうちに動き出す。神様が笑っていたなら、今の進み方でいい。
神様から何かをもらう夢
受け取ったものが、これから授かるものを表す。
- 鏡:本当の自分の姿。自分の良さに気づく時期。→ 鏡
- 剣・刀:迷いを断つ力。決断を後押しされている
- 玉:願いが形になる知らせ。鏡・剣・玉は、皇位のしるしとして受け継がれてきた三種の神器と同じ三つ
- お米や食べ物:暮らしの実り。家族や仕事が満ちていく
- お金:思いがけない収入。→ お金
神様が怒る夢・怖い神様の夢
凶夢ではない。夢占いでは、怒っている神様は、自分が心のどこかで後ろめたく思っていることの姿とされる。約束をそのままにしている、感謝を言いそびれている、しばらく手を合わせていない。思い当たることに手をつけると、次に見る夢では神様の表情が変わっている。
たくさんの神様・七福神の夢
大勢の神様が集まっていた夢は、人の縁が一度に広がる知らせ。七福神なら、福がまとめてやってくる夢で、宝くじを買う人も多い。宝船に乗っていたなら、なおさら。→ 宝くじ
龍神・お稲荷さん・蛇の神様の夢
- 龍神:水と上昇の神。運が上へ向かう流れに乗りかけている。→ 龍
- お稲荷さん・狐の神様:仕事と商売の実り。稲荷の狐は神そのものではなく神の使い。白い狐が出てきたなら、願いが神様に届いている知らせ。→ 狐
- 蛇の神様:金運と財の巡り。弁財天と重ねて祀られることが多い。→ 蛇
女神の夢
女性の姿の神様は、美しさ、豊かさ、実り、そして恋の知らせ。穏やかにほほえんでいたなら、愛されること、満たされることを自分に許していい時期。
氏神様・神棚の夢
氏神様は、住んでいる土地を守る神様。夢に出てきたなら、足元の暮らしが守られている。神棚の夢は家の運の夢で、神棚が明るく整っていたなら家運が上向き、埃をかぶっていたなら、家の中に気にかかっていることがある。→ 家
自分が神様になる夢
自信と力が大きくなっている時期。周りから頼られることが増える。気持ちのいい夢だったなら、ここまで積み上げてきた自分を認めていい。
現実で神様を感じたとき
スピリチュアルでは、起きている間の出来事を「神様からのサイン」として受け取る考え方がある。
- 神様が止めているサイン:出かける直前に物が見つからない、予定が次々と崩れる。スピリチュアルでは、その道は今でなくていいという知らせと読まれている
- 神様からの歓迎のサイン:お参りのときに風が吹く、日が差す、鳥が鳴く。詳しくは → 神社
- 思いがけない臨時収入:神様からの贈り物とされ、お礼のお参りに行く人も多い
- 同じ数字を何度も見る:見守っている存在からの合図とされる。→ 数字
日本の縁起
- 八百万の神:古事記に出てくる言葉。山、海、川、木、岩、火に神が宿る。台所には竈の神、トイレには厠神がいて、厠神はお産を助ける神とする土地も多い。トイレをきれいにすると、きれいな子が生まれると言われてきた。→ 山、海、トイレ
- 氏神:住む土地を守る神で、産土神、鎮守とも呼ばれる。もとは同じ一族が祀る神を指したが、中世ごろから土地の神と重なっていった
- 神の使い:神様は動物を使いに出す。稲荷の狐、八幡の鳩、春日の鹿、熊野の烏、日吉の猿、天満宮の牛。夢や道で出会った動物が、どの神様の使いかで読む人もいる。→ 狐、鳩、鹿、カラス、猿、牛
- 夢のお告げ:古事記では、熊野で倒れた神武天皇の一行を救うため、高倉下という人の夢の中で、天照大御神と高木神が建御雷神を地上へ遣わそうとする。建御雷神は、自分の代わりに国を平定した刀を降ろすと答え、高倉下に「倉に刀を落としておくから、朝になったら届けよ」と告げる。目覚めると本当に刀があり、それが今も石上神宮に祀られる布都御魂とされる。鎌倉の銭洗弁財天も、夢のお告げから始まった社。→ お金
- 初夢と宝船:江戸時代には、七福神が乗った宝船の絵を枕の下に敷いて、よい初夢を願った。絵には「なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな」という、上から読んでも下から読んでも同じ回文の歌が添えられた。七福神は、日本の恵比寿、インドから来た大黒天・毘沙門天・弁財天、中国から来た福禄寿・寿老人・布袋が、室町時代ごろに一つの船に乗り合わせた神々
- 神無月:旧暦10月には全国の神様が出雲に集まり、人の縁などを話し合うという言い伝えがある。そのため出雲では、この月を神在月と呼ぶ
タロットの神様
ウェイト版の大アルカナに日本の神様は描かれていない。ただ、天の側から人へ届くものを描いた札がある。
- 教皇:二本の柱のあいだに座り、右手を上げて祝福を与えている。足元には天国の鍵が交差し、二人の聖職者がひざまずく。天と人のあいだを取り持つ札で、氏神様や、神様と話す夢と同じことを言っている
- 審判:雲の中の天使がラッパを吹き、棺から起き上がった人々が両腕を広げて見上げている。呼びかけの札。お告げの夢を見た日にこの札が出たなら、目を覚まして動き出す時期
- 恋人:裸の男女の上で、天使が大きく翼を広げている。人の選択を、上から見守る存在がいる札
世界の象徴としての神様
- エピダウロスの参籠:古代ギリシャでは、医術の神アスクレピオスの聖域に病人が泊まり込み、夢に現れた神から治療やお告げを受けた。夢のお告げを求めて寺社に籠もる参籠は、日本でも平安時代の物語や日記によく出てくる
- ヤコブの梯子:旧約聖書で、ヤコブは天まで届く梯子を天使が上り下りする夢を見て、その上に神の姿を見た。目覚めたヤコブは、その場所を「神の家」を意味するベテルと名づけた
ヤコブは目覚めると、枕にしていた石を立てて、夢を見た場所に印をつけた。神様の夢を見た朝は、自分の足もとにも、そんな印が一つ置かれている。

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今日の一枚
大アルカナから一枚。
