金色

金色は、実ったもの、報われたものの色として読まれてきた。秋の稲穂の色であり、錆びずに輝き続ける金の色でもある。夢でも縁起でも、金色が出てくるところには「積み重ねてきたものが形になる」という筋が通っている。そこに、日本では金運と仏の光、西洋では太陽と永遠の読みが重なる。
金色の夢
金色の夢は、夢占いでは吉夢とされる。表しているのは、豊かさ、報われること、そして自分の中にある価値。お金の知らせとして読まれることが多いが、それだけではない。努力や時間をかけてきたことが、ようやく光を帯びてきた知らせでもある。
読み分けの鍵は、金色がどれくらい輝いていたか。まぶしいほど光っていたなら、運が満ちてきている。くすんでいたり、剥げていたりしたなら、見かけと中身のずれに目を向ける時期。もう一つは、手に取ったか、眺めていただけか。手にした夢は受け取る時期、眺めていた夢は、まだ少し先にあるものを見せてもらっている。
金色の光の夢
夢の中で金色の光に包まれる、あるいは遠くに金色の光が見える夢。守られていることの知らせで、金色の夢のなかでもとくに吉とされる。仏の体や後光が金色で表されてきたように、金色の光は、人の力を超えたところから届くものの色。光が自分に向かってきたなら、願いが聞き届けられている。
金色の蛇の夢
金運の夢として、いちばんよく知られている。蛇は脱皮して大きくなる生き物で、金色の蛇はお金が巡って増えていく流れを表す。自分に近づいてきたなら、受け取る準備をしておく時期。→ 蛇
金色の龍の夢
大きな出世や、運が一段上がる夢。龍は天に昇る生き物で、金色の龍は、その上昇に実りが伴うことを表す。龍が空へ昇っていったなら、自分の立場や仕事が大きく動き出す。→ 龍
金色の鯉・金色の魚の夢
鯉は、黄河の竜門という急流を登りきると龍になる、という中国の故事がある。「登竜門」の元になった話。金色の鯉の夢は、努力が認められて一段上へ上がる知らせ。金色の魚が泳いでいた水が澄んでいたなら、流れはなおよい。→ 鯉、金魚
金色の鳥の夢
鳥は知らせを運ぶもの。金色の鳥は、いい便りが届く夢で、飛んできた方角から来る人や話に注目していい。鳥が手に止まったなら、その知らせは自分に宛てたもの。→ 鳥
金色の稲穂の夢
実りの夢。稲穂は、日本でいちばん古くから豊かさを表してきたもの。頭を垂れるほど実っていたなら、これまでの積み重ねが収穫の時期を迎えている。
金貨・金の延べ棒の夢
財産の夢。お金そのものというより、長く価値が変わらないもの、自分の中の確かな力を表す。拾ったり、もらったりした夢は、自分の価値に気づくきっかけが近い。→ お金
目が金色になる夢
自分や誰かの目が金色に光る夢。見る力が冴えてくる時期の知らせで、これまで見えなかった物事の値打ちが分かるようになる。相手の目が金色だったなら、その人は自分を見抜いている人。→ 目
金色の髪の夢
髪は生命力を表す。自分の髪が金色になる夢は、自信や魅力が外に表れてくる時期。人目を集めることが増える。→ 髪の毛
金色がくすんでいた・剥げていた夢
金色だと思っていたものが、メッキだった、剥げていた夢。見かけの華やかさと、中身が合っていないものがないかを見る知らせ。自分を大きく見せようと無理をしていたなら、その無理をほどく時期。
現実で金色に出会ったとき
- 金色の虫(コガネムシ・カナブン):金運の兆しとされる。童謡「黄金虫」の「黄金虫は金持ちだ 金蔵建てた 蔵建てた」の歌詞とも重なって、家に入ってきたら福が来たと喜ばれてきた
- 金色のトンボ:トンボは前にしか飛ばないことから「勝ち虫」と呼ばれてきた。金色に光って見えたなら、進んでいる道が実りにつながっている
- 金色の光が見えた:朝日や夕日が部屋を金色に染めた、写真に金色の光が写った。見守られている合図として受け取られる
- 金色のオーラと言われた:スピリチュアルでは、金色のオーラは豊かさと高い精神性の色とされる。人を助ける力が強く出ている時期
日本の縁起
日本で金色が特別な色とされてきたのは、仏の色だから。仏がもつ三十二の姿の特徴(三十二相)の一つに「金色相」があり、仏の体は金色に輝くとされる。仏像に金箔が貼られるのはそのため。
- 中尊寺金色堂(岩手・平泉):天治元年(1124年)、奥州藤原氏の初代・藤原清衡が建てた。堂の内外を金箔で覆い、極楽浄土をこの世に表そうとした
- 金色の稲穂と一粒万倍日:一粒の籾が万倍に実って稲穂になる、という意味の吉日。何かを始めるのによい日とされ、金色の稲穂はその実りの姿そのもの
- 金運の色:財布や置物に金色を選ぶのは、お金を呼ぶ色とされてきたから。小判を抱えた金色の招き猫はその代表。→ 財布、猫
- 金婚式:結婚50年を祝う。錆びず、輝きを失わない金にあやかって、長く続いた縁を祝う。→ 結婚、指輪
タロットの金色
タロットでは、金色は太陽の光と、実りの色として描かれる。以下はウェイト版の絵柄。
- 太陽:大きな太陽の下、白い馬に乗った裸の子どもが赤い旗を掲げ、背後にひまわりが咲く。喜びと成功、隠すもののない明るさ。金色の光の夢と、同じ明るさをもつ札。→ 太陽
- 女帝:十二の星の冠をかぶった女性の足元に、実った麦畑が広がる。豊かさと実り。金色の稲穂の夢と重なる
- ペンタクル:小アルカナの四つのスートの一つで、金色の円盤に五芒星が描かれている。古いタロットでは「コイン(金貨)」と呼ばれた。形になった財産、手で触れられる豊かさを表す
金色の夢を見た日に 太陽 か 女帝 が出たなら、夢と札が同じ実りを指している。
世界の象徴としての金色
- 古代エジプト:金は「神々の肉」とされ、太陽神ラーの体は金でできていると考えられた。王の棺や仮面に金が使われたのは、永遠の命にあやかるため
- 錬金術:鉛のような卑しい金属を、金に変えることを目指した。金は太陽と結びつけられ、完成した魂の象徴でもあった
- ミダス王:ギリシャ神話で、触れるものすべてが金になる力を願った王。食べ物まで金になり、その力を手放すことになる。金色の豊かさは、何と引き換えに手に入れるかを問う話として語り継がれてきた
東では仏の光、西では太陽と永遠。どちらでも、金色は時が経っても色あせないものを表してきた。夢に出てきた金色も、一度きりの幸運より、自分の中で長く残るものを指している。

関連する項目
お金・蛇・龍・鯉・金魚・鳥・太陽・財布・猫・結婚・指輪・目・髪の毛・黄色・白
今日の一枚
大アルカナから一枚。
