祖父

祖父が夢に出てくるのは、自分より先に道を歩いた人が、その道の続きを見せに来ているしるしとされる。祖父は、長い時間をかけて身につけた判断の力と、家が歩いてきた道のりを表す。亡くなった祖父なら、見守りが続いていることの知らせ。生きている祖父なら、祖父のような落ち着いた目で物事を見る時期に来ている知らせ。読み分けの鍵は、祖父の顔つきと、手に持っていたもの、そして祖父がどこへ向かっていたか。
祖父が夢に出てくる意味
夢占いでは、祖父は経験と判断、そして受け継がれる役目の象徴。祖母が自分を包む人として出てくるのに対し、祖父は、少し前を歩いて振り返る人として出てくることが多い。祖父の夢の多くは吉夢で、迷いに筋道がつく前ぶれとされる。
読み分けの鍵は三つ。
- 祖父がどんな顔をしていたか:笑っていたか、黙っていたか、怒っていたか
- 何を持っていたか:杖、仕事の道具、車の鍵、手紙
- どこへ向かっていたか:自分と同じ方向か、先に行ってしまったか、こちらへ来たか
祖父の夢を見やすいのは、進む道を決めかねているとき、仕事や家のことで責任が重くなったとき。
亡くなった祖父の夢は、亡くなった人の夢の読みがそのまま通じる。→ 亡くなった人
状況ごとの読み
笑っていた・うなずいていた夢
いちばん安心していい夢。とくに、何も言わずにうなずいていたなら、今進めていることへの「それでいい」という返事。亡くなった祖父が笑っていたなら、向こうで穏やかにしている。
何かを話していた夢
祖父の言葉は、短く、判断の形で届くことが多い。「行ってこい」「やめておけ」「大丈夫だ」。一言でも、迷っていることにそのまま当てはめて受け取っていい。生前の口ぐせが出てきたなら、その言葉が今の自分の支えになる。
怒っていた・叱られた夢
「祖父 夢 怒ってる」と検索する人は多い。祖父の怒りは、祖父の不機嫌ではなく、自分の中の筋の知らせとして読まれる。約束を後回しにしている、自分に嘘をついている、無理を押し通している。思い当たることを一つ正すと、夢の祖父の顔も変わってくる。
生前、厳しかった祖父なら、叱る声は見込んでいる証し。
祖父と喧嘩する夢
自分の考えが、古いやり方から離れて独り立ちしようとしている夢。言い返せたなら、自分の判断に自信がついてきている。喧嘩のあとに仲直りしたなら、受け継ぐものと変えるものの折り合いがつく。
抱きしめられた・頭をなでられた夢
ほめられている夢。がんばりを誰にも認めてもらえていないと感じるときに見る。子どもの頃の自分が受け取った「よくやった」が、今の自分に届いている。
生き返る・いつもの仕事をしている夢
畑に出ている、店に立っている、作業場で手を動かしている。亡くなった祖父が生前と同じように働いている夢は、祖父の仕事ぶりが自分の中に生きている知らせ。祖父が得意だったことに、今の自分の力の芽がある。
車に乗っていた夢
祖父が運転する車に乗せてもらう夢は、しばらく流れに任せていい知らせ。自分が運転して祖父が助手席にいたなら、自分の道を自分で進みはじめたことを、祖父が隣で見ている。祖父がひとりで車に乗って去っていった夢は、別れの挨拶として読まれ、見送れたなら、悲しみがひと区切りつきはじめている。→ 車
祖父の葬式の夢
亡くなった祖父の葬式をもう一度見る夢は、心の中で見送りを済ませ直している夢。生きている祖父の葬式なら、次の節で読む。→ 葬式
生きている祖父が亡くなる夢
「予知夢では」と不安になって検索される夢。夢占いでは、身近な人が亡くなる夢は正夢ではなく、役目の受け渡しの夢とされる。祖父が担ってきたもの、家をまとめる役、決める役が、少しずつ自分の側に来ている。就職、結婚、家を継ぐ話など、自分が一段上の責任を持つ時期に見やすい。
夢の中で泣いたなら、祖父から受け取ったものの大きさを知っている心の表れ。目が覚めたら、祖父の昔の話を聞きに行くといい。
知らないおじいちゃんが出てくる夢
見覚えのない老人が道を教えてくれた、何かを手渡してくれた夢は、行き詰まっていることへの手引きが近い知らせ。白いひげの老人は、夢占いでは神仏の使いとして読む(下の「日本の言い伝え」の塩土老翁)。→ 知らない人、神様
ひいおじいちゃんが出てくる夢
会ったことのない曾祖父が、写真の顔のまま出てくる夢。家の流れのさらに奥から、先祖が顔を見せに来ている。お墓参りや仏壇の前で、名前を呼んでみるといい。→ 墓
祖母と一緒に出てくる夢
祖父母がそろって出てくる夢は、家に見守られている夢であると同時に、夫婦の縁の夢でもある。二人が並んで笑っていたなら、自分のパートナーとの縁も長く続く知らせ(下の「日本の言い伝え」の高砂の尉と姥)。→ 祖母、結婚
祖父が持っていたもの
- 杖:支え。自分を支えてくれる人やものが、すぐそばにある
- 仕事の道具:鍬、のこぎり、釣り竿、そろばん。祖父の技が、形を変えて自分の中にある
- 腕時計・懐中時計:受け継ぐ時間。自分の番が回ってきている。→ 時計
- 手紙・本:言葉にして残したいことがある。夢のあと、祖父について覚えていることを書き留めておくと、意味がつながって見えてくる
- 何かを手渡された:故人から物をもらう夢は吉夢。祖父の運や技を授かる知らせ
日本の言い伝え
- 祖父が孫に生まれて来る:柳田國男は『先祖の話』の「生まれ替り」の章で、日本の生まれ替りは同じ血筋の末に現れると考えられてきたことを書き、祖父が孫に生まれて来るという考えがあったことにも触れている。祖父と同じ誕生日に生まれた、祖父に似ていると言われて育った、という人が祖父の夢を見ると、この話を思い出す
- 塩土老翁(しおつちのおじ):『古事記』『日本書紀』に出てくる老翁の神。兄の釣り針をなくして途方に暮れた山幸彦に、海神の宮への道を教えた。導きの神として祀られている。夢で道を教えてくれる老人の、いちばん古い姿のひとつ
- 高砂の尉と姥:能『高砂』では、相生の松の精である老夫婦、尉(じょう)と姥(うば)が現れる。ともに白髪になるまで添い遂げる夫婦の象徴で、婚礼で謡われてきた
- 精霊馬:お盆に、きゅうりで作った馬となすで作った牛を供える。先祖の霊が、馬に乗って早く帰ってきて、牛に乗ってゆっくり戻れるように、という願いを込めたものとされる。お盆の頃に祖父が乗り物に乗って現れる夢は、この迎えの形と重なる
タロットでは
- 隠者:大アルカナの9番。山の頂に、長い衣の老人が杖をついて立ち、六芒星の灯るランタンを掲げている。先を歩いた人が、後から来る人のために道を照らす札。祖父の夢を見た日にこの札が出たなら、答えは外ではなく、ひとりで静かに考える時間の中にある
- ペンタクルの10:アーチの下に三世代の家族、手前には2頭の白い犬が寄り添う老人が座る。祖母の項目でも挙げた札だが、祖父の夢と一緒に見るなら、主役はこの老人。自分の築いたものが、子や孫の暮らしに実っていくのを見届ける人の姿

関連する項目
亡くなった人・祖母・父親・母親・実家・家・墓・葬式・車・時計・神様・知らない人・結婚
今日の一枚
大アルカナから一枚。
