父親

父親の夢は、自分の中の「決める力」「進む力」を映す夢とされる。夢の父親は、現実の父その人というより、社会の中で立つ力、責任、自分の生き方の軸の姿をしている。父親が死ぬ夢や、怒られる夢は怖いが、夢占いでは多くが凶夢ではない。父から借りていた軸を返して、自分の軸で立ちはじめる知らせとして読まれる。読み分けの鍵は、夢の中の父親の様子と、目が覚めたときに自分に残っていた気持ち。
父親が夢に出てくる意味
夢占いでは、父親は権威・責任・決断・社会の決まりごとを表す。進路や仕事で迷っているとき、大きなことを決めようとしているときに、父親は夢に出てきやすい。
父親は、自分を導く力の姿でもあり、自分を押さえつける力の姿でもある。夢の父親が頼もしかったか、威圧的だったかで、今の自分がその力をどう感じているかが分かる。
読み分けの鍵は二つ。
- 夢の中の父親がどんな様子だったか:頼もしかったか、怒っていたか、弱っていたか、見知らぬ人だったか
- 目が覚めたとき、自分がどう感じていたか:心強かったか、苦しかったか、嫌な気分だったか
現実の父親と仲がよくても、会っていなくても、顔を知らなくても、この読みは変わらない。夢の父親は、自分の中にある父親の形。
状況ごとの読み
父親が死ぬ夢
怖い夢だが、夢占いでは親が死ぬ夢は世代交代の夢で、吉夢とされることが多い。父の力に頼っていた時期が終わり、自分が決める側に立つ知らせ。仕事で責任ある立場に就く、独立する、家族を持つ、といった節目の前後に見やすい。
- 葬式の夢:父の葬式を出す夢は、父から受け継いだものを自分の手に移す夢。喪主をつとめていたなら、なお自分が中心に立つ時期。→ 葬式
- 号泣した:夢の中で大泣きするのは、溜まっていた気持ちが流れる吉夢とされる。目が覚めて軽くなっていたなら、それが答え
昔から「夢は逆夢」と言われ、悪い夢は人に話すとよいともされる(母親 の項目の「日本の言い伝え」)。悪い夢をよい夢に変える観音や、悪夢を食べる獏の言い伝えもある(下の「日本の言い伝え」)。
父親が病気になる・倒れる夢
父親が弱っている夢は、自分の中の決める力、進む力が弱っている知らせとされる。自信をなくしている、踏み出すのをためらっている。夢は父の体ではなく、自分の足元を見せている。
目が覚めて父のことが気になるなら、声を聞く理由にしていい。そうでなければ、自分がどこで足踏みしているかを見る日にする。
父親と喧嘩する夢
夢占いでは、父親と喧嘩する夢は自分の考えで生きはじめる夢。決められた道、期待されている形に、自分の意見を持ちはじめている。夢の中で言い返せたなら、自分の力が育っている。言い負かされたなら、まだ迷いが残っている。
父親に怒られる夢
怒る父親は、自分の中の規律や、社会のものさしの声。ルールを破っている、筋を通していないと自分で感じていることがあると、父の声で出てくる。思い当たることがあるなら、それを正す時期。思い当たらないなら、自分を厳しく裁きすぎていないかを見る。
「地震雷火事親父」と言われるように、昔から父親は怖いものの代表だった。夢の中の怖い父親は、恐れていることの形をとって出てくる。
父親に殴られる夢
殴られる夢は、夢占いでは強い刺激を受けて目が覚める夢。自分に足りないもの、見ないようにしていることを突きつけられている。つらい夢だが、打たれたところから、変わるきっかけが入ってくるとも読まれる。
現実に父親から傷つけられた記憶がある人も、この夢を見る。そのときの夢は、しまってあった痛みが外へ出ていく途中の夢。夢の中で逃げられた、身を守れたなら、自分を守る力が育っている。
父親に追いかけられる夢
追いかけてくる父親は、逃げている責任や、先延ばしにしている決断の姿。逃げ切れない夢を繰り返すなら、振り返って向き合う時期に来ている。捕まっても何も起きなかったなら、怖れていたほど重いものではない。→ 追いかけられる
父親が泣く夢
父親が泣いている夢は、強くあろうとしている自分の、弱い部分を表す。頑張りすぎて、弱音を吐ける場所がないときに見やすい。父の涙は、自分に許していない涙の代わり。泣いていい、と夢が言っている。
父親が優しい夢・甘える夢
後押しの夢。今進めていること、決めようとしていることが、自分の中で認められている。父親に甘える夢は、一人で頑張りすぎている知らせでもある。誰かを頼っていい時期。
若い頃の父親の夢
若い父親は、自分の中の挑戦する力。父が若かった頃と同じように、自分も何かを始める時期に来ている。若い父親が生き生きしていたなら、その力はもう動きはじめている。
父親が浮気する夢
父親が浮気する夢は、家族の中での信頼や安心が揺らいでいる気持ちの表れ。家族の誰かとの間に、言えていないことがあるときに見やすい。→ 浮気
父親を殺す夢
誰かを殺す夢は、夢占いではその人の影響を断ち切る夢で、自立の夢として読まれる。父親を殺す夢は、父のものさしから離れて、自分の軸で生きはじめる知らせ。現実の父を傷つけたい気持ちの表れではない。
父親の夢が気持ち悪い
「父親の夢を見て、気持ち悪い」と感じて目が覚める人は多い。父親に近づかれる、触れられる、ふだんと違う父親が出てくる夢。この夢は、自分の境界線を知らせている。誰かに踏み込まれている、あるいは自分の領分を守りたい気持ちが強くなっている。嫌だと感じたこと自体が、自分を守る感覚が働いている証。
何度も父親の夢を見る
同じように父親の夢が続くなら、決めかねていることがある。自分の人生の舵を、自分で取るかどうかの分かれ目。夢の中の父親の様子が変わってきたら、自分の中の答えが固まってきている。
知らない父親が出てくる夢
夢の中で、知らない人が自分の父親として出てくる夢。顔を知らない父の夢もここに入る。夢占いでは、これから自分が手にする力、まだ出会っていない導き手を表す。知らない父親が優しかったなら、新しい支えが現れる知らせ。→ 知らない人
離婚した父親・疎遠の父が夢に出てくる
会っていない父親が夢に出てきても、それは関係を戻せという知らせではない。自分の中の父親の形が、何かのきっかけで動いたということ。自分が親になる、父と同じ年頃になる、仕事で父の姿が重なる、といったときに見やすい。
夢の中の父親が穏やかなら、自分の中で何かがほどけはじめている。苦しい夢なら、まだ自分を守る距離が要る。どちらの夢も、自分の歩みを止めるものではない。→ 離婚
両親が離婚する夢
両親が別れる夢は、自分の中の二つの考えが分かれている夢。安心を取るか、挑戦を取るか。どちらかを選ぶ時期に来ている。
亡くなった父が夢に出てくる
亡くなった父親の夢は、話す、無言、怒っている、笑顔など、状況ごとの読みを 亡くなった人 の項目にまとめている。父の場合は、迷っているとき、何かを決めようとしているときに出てきやすい。
誰の父親か
- 自分の父親:自分の生き方の軸、決める力
- 彼女・恋人のお父さん:相手との関係に、責任や将来が入ってくる段階。認めてもらえた夢なら、関係が一歩進む知らせ。→ 好きな人、結婚
- 友達のお父さん:その家の空気や、自分に無かった父親像へのあこがれ
- 前のお父さん:過去の家族の形。自分の中で、その頃の自分と今の自分がつながりはじめている
- 自分が父親になっている夢:責任を引き受ける時期、誰かを導く立場に入っていく知らせ
日本の言い伝え
- 夢違観音:奈良・法隆寺にある白鳳時代の観音像(国宝)。悪い夢を見たとき、この観音に祈るとよい夢に変えてくれると伝えられ、その名で呼ばれてきた
- 夢違え(ゆめちがえ):悪い夢を見たとき、それが正夢にならないように、まじないをすること。夢は、見たあとの振る舞いで向きを変えられるものとされてきた
- 獏(ばく):人の悪夢を食べるといわれる、想像上の獣。その皮を敷いて寝ると邪気を避けると言われた。悪い夢が続くときに思い出したい獣
タロットでは
- 皇帝:大アルカナの4番。牡羊の頭の飾りがついた石の玉座に、鎧をつけた王が座り、手にはエジプト十字(アンク)の笏と宝珠、背後には険しい山。秩序、責任、形にする力を表す札で、父親の象徴そのもの。父親の夢を見た日にこの札が出たなら、自分が決めて、自分で立つ時期
- 女帝:皇帝のひとつ前の3番で、母の札。父親の夢を見た日にこちらが出たなら、決める前に、まず自分を満たし、育てる時期。→ 母親

関連する項目
母親・亡くなった人・祖父・実家・家・葬式・追いかけられる・浮気・離婚・知らない人
今日の一枚
大アルカナから一枚。
