夢と札

川

川の挿絵

川は、同じ水が二度と通らずに流れていくもの、そしてこちら岸と向こう岸を分けるものとして読まれてきた。山から湧いた水は、いくつもの瀬を下り、やがて海へ出る。夢の川は、自分がいまいる時間の流れと、その流れに乗っているか、逆らっているか、渡ろうとしているかを映す。日本では、罪や穢れを川に流して清め、あの世とこの世のあいだにも一本の川が流れている、と語り継いできた。

川の夢

川の夢が表すのは、時の流れ、運気の移り変わり、感情の動き、そして人生の区切り。水が心そのものなら、川はその心が、どこかへ向かって動いている姿。

読み分けの鍵は、流れの様子と、自分が川のどこにいたか。澄んでゆったり流れていたなら、物ごとが無理なく進んでいる。濁って速かったなら、自分の足では追いつかない流れの中にいる。岸から眺めていたか、水に入っていたか、橋や舟で向こうへ渡ろうとしていたか。岸にいるなら流れを見ている側で、水の中にいるなら流れの只中、渡っているなら、ひとつの時期から次の時期へ移るところ。

澄んだ川・綺麗な川の夢

底の石まで見える川、日の光がきらきら反射する川は、計画や暮らしが順調に流れている吉夢。気持ちにも濁りがなく、決めたことを迷わず進められる。澄んだ川に入って足を浸していたなら、その流れに自分から加わっていく時期。

濁った川・泥の川の夢

泥で濁った川は、先の見えにくい流れ。周りの事情や人の思惑が混ざり込んで、自分の進みたい向きが分かりにくくなっている。ただ、川の濁りは上流から次々に新しい水が来るうちに薄れていく。濁りを眺めながら岸を歩いていたなら、慌てず水が澄むのを待っていい。

川を渡る夢

川の夢のなかで、いちばん意味のはっきりした夢。向こう岸は、次の環境、次の関係、次の自分。無事に渡りきったなら、転機を越えて新しい場所に立てる。浅瀬を歩いて渡ったなら、足で確かめながら一歩ずつ進める変化。途中で引き返したなら、まだこちら岸でやり残したことがある。

橋を渡っていたなら、人の助けや、すでに用意された道を使って渡っていける。→ 橋。舟で渡っていたなら、流れに身を任せながら運ばれていく変化。→ 船

川が氾濫する夢・増水する夢

夢の中で川があふれるのは、胸の中の感情が岸を越えている姿。こらえてきたことが一度に押し寄せている。大雨で水かさが増していく夢は、気持ちが少しずつ高まっていて、まだ岸の内側にある。あふれた水から高いところへ逃げられたなら、その揺れを外から見ていられる落ち着きがある。水が引いたあとの景色まで見ていたなら、その件はもう片づきはじめている。→ 雨

川に流される夢

流れに運ばれていく夢は、自分の思うようには進められない時期。周りの勢いに引っ張られている。ただ、流されながらも顔を上げていたなら、その流れはやがて広いところへ出る。岸の木や石につかまれたなら、止まって考える足場は手の届くところにある。子どもや家族が流される夢は、その人を気にかける気持ちの強さの表れ。

川に落ちる夢

足もとが崩れて、流れの中へ放り込まれる夢。予定が急に変わって、気持ちが追いつかない。自分で岸へ上がれた、誰かに引き上げられたなら、立て直す力も、助けてくれる人もいる。→ 落ちる。車ごとの夢は → 車、苦しくもがいた夢は → 溺れる

川で泳ぐ夢・川で遊ぶ夢

流れに逆らわず気持ちよく泳いでいたなら、いまの流れを自分のものにできている。上流へ向かって泳いでいたなら、手応えのある目標に挑んでいる。子どものころのように水をかけ合って遊んでいたなら、心が軽くなって、素直な気持ちが戻ってきている。

川と魚の夢

澄んだ川に魚がたくさん泳いでいる夢は、これから出会う機会や人がたくさん流れてくる吉夢。大きな魚を釣り上げたなら、狙っていたものが手に入る。鯉が流れを登っていたなら → 鯉、金魚なら → 金魚

三途の川の夢

三途の川が出てくると、それだけで怖くなって検索する人が多い。けれど夢占いでは、三途の川の夢は、ひとつの時期が終わって、次の岸へ移る節目の夢として読まれる。向こう岸にお花畑が広がっていたなら、新しい始まりが見えている。

渡らなかった、渡りかけて引き返した、誰かに止められた夢は、夢占いでは「こちらにまだ大事なことがある」と気づく夢。止めてくれた人がいたなら、その人に見守られている。亡くなった人と川のほとりにいて、向こう岸へ行く相手を見送った夢は、その人との別れが、自分の中でおだやかに落ち着いていく夢。見送って目が覚めたなら、それで十分。→ 亡くなった人

夜の川・天の川の夢

暗い夜の川は、流れの音だけが聞こえて先の見えない時期。月が川面に映っていたなら、その暗さを照らすひらめきが来る。→ 月。夜空の天の川は → 星

現実で川に出会ったとき

日本の縁起

タロットの川

ウェイト版では、川は場面の奥を流れて、そこからどこへ移っていくかを示している。

世界の象徴としての川

長崎の精霊船は、盆提灯を灯して爆竹の音の中を曳かれていき、流し場で故人を送り出す。船を曳いてきた家族は、そこから自分の家へ歩いて帰る。夢の中で誰かを向こう岸へ見送った人も、目が覚めたときには、こちら岸の道の上にいる。

川の挿絵

関連する項目

水・海・雨・橋・船・落ちる・溺れる・車・鯉・金魚・月・星・亡くなった人・葬式・墓・神社・神様・鳩・電車

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